
- マッサージはイタ気持ちいいのが好きだ。
- ストレッチもイタ気持ちいいのが好きだ。
- イタ気持ちいいから、効果がある
こう思っているあなた。
そう、あなたです。
実はイタ気持ちいいのは注意が必要だって知っていましたか?
そもそも痛みって何でしょう。
身体が、外部あるいは内部からの刺激により、怪我をしたり生命がおびやかされたりするのを防ぐための警報ですよね。
つまり、これ以上は怪我をしますよ!といった身体が発している警報です。
これを喜んで欲しがっているわけですから、不思議ですよね。
人間だけが持っている感覚なんだと私は思っています。(誰か動物さん達に聞いてきて下さい~)
イタ気持ちいいの原理
凝り固まった筋肉は血流が悪くなっています。
血流の悪さは痛みを呼びます。
そこを強く押すと、圧迫のためその血流は一時的にさらに悪くなり痛みが発生します。(イタ)
ここで指を離した際の、瞬間的な血流の回復を「快感」と感じるようです。(気持ちいい)
合わせるとイタ気持ちいい、の出来上がりです。
ですから正確には「イタい」のがそのまま純粋に気持ちいいわけではなく、その後にやって来る気持ち良さを「想像しての気持ち良さ」というわけです。
このように分離して考えると、必ずしもイタいのは必要ないのがお分かりいただけると思います。
でも・・・
必ずある反論として「でもイタい方が楽になるから、ほぐれるから」というのがあります。
これは実は医学的には「痛みへの閾値(いきち)が上がっている」状態といえます。
痛みを感じにくくなっている、簡単にいうと「マヒしている」ということです。
閾値を狙って上げる治療ならともかく、痛み刺激を強く加えることでマヒさせるのは当然オススメできません。組織が壊れてしまいます。
ほぐれるのも、本当に柔らかくなっているというよりも単に筋肉の繊維が傷ついているだけという場合も多いので要注意です。
まとめ
身体が本来持っている警報である、痛み。これをあまりにも無視するのはオススメできません。
良くするつもりが身体を傷つけてしまいます。私は患者さんにはいつもこう説明しています。
「痛いと気持ちいいの割合が、2:8までは、まあOKですよ。3:7までいったらやり過ぎです」と。
マッサージなどを受ける際の一つの目安にしてみてはいかがでしょうか。
傷ついた筋繊維は、やがて硬くなります。
すると前よりも刺激が強くないと感じなくなり、もっと強い刺激を、もっともっと強い刺激を・・・!という危険なスパイラルに陥りますので、皆様お気をつけくださいませ。
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