
今日はベンチプレス調子いいなあー。
ふう・・・3セット目、と。よーしパンプアップしてきたぞお。
こんな独り言をよく耳にしますね。あるいはあなたも呟いている一人(!)かもしれません。
パンプアップの世界へようこそ
パンプアップ。筋トレをしている人は少なくとも一度は聞いたことがある言葉だと思います。
一般的な解釈としてはトレーニング中に筋肉への血流量が増加して、筋肉そのものが一時的に膨れ上がったようになることを指しているようです。
自身の感覚としてもしっくり来る表現だと感じます。
今日はパンプアップの正体と、筋トレを効果的に行う場合に本当に必要なのかをお話します。
パンプアップの正体
パンプアップには二つの要素が関係しているようです。
①エネルギー消費量。
トレーニング中には筋肉がエネルギーを消費します。すると乳酸などの代謝産物が生成されます。
これらは筋肉の動脈を拡張させ、血流量をアップさせます。さらに筋肉内の代謝産物は、浸透圧を亢進させているために血液からは血漿(≒血液中の水分)が侵出します。
その結果として筋肉は一時的に膨れ上がるのです。
②筋肉内の貧血を起こすこと
トレーニング中、最大筋力の30%程度までの出力では単純に筋肉内の血流は増加します。
しかし80%程度の力を発揮すると、逆に血管が押し潰されたような状態になり筋肉の貧血状態が起こります。
そして筋力の発揮が終わると一気に血流が増加します。
一気に、というのがミソです。一気に流れ込むと血漿の侵出量も増えるからですね。
この場合、最大筋力に近いほどにパンプアップしやすくなります。
以上二つの理由により、パンプアップは単純に血流量が増加しているのでは無いことが分かって頂けたかと思います。
さーて、パンプアップに必要な要素も分かったし、早速パンプアップを・・・。となる前に少しお待ちください。
パンプアップの副作用をご存知ですか?
パンプアップの副作用
実はパンプアップそのものは筋肉の可動域を減らします。
そのため筋力も一時的に低下させることも分かっています。
身体の動きやキレを低下させるので、動作の精密さを訓練するような場合はパンプアップは避けるべきだと考えられています。
パンプアップさせるべき?
半分正解、半分間違いです。
パンプアップは軽い負荷でも長時間、回数多くこなすと起きます。これは前述のエネルギー消費による代謝産物によるものです。
しかし筋肥大には筋肉の貧血の方が大切なのです。
つまり重さ一キロのダンベルを100回上げ下げしてパンプアップさせても筋肥大としての意味は期待できません。
むしろ8~10RM程度の重さを用い、インターバルを1分位に抑えて3~5セットでトレーニングするのがベストといえそうです。
まとめ
- パンプアップは主に筋肉のエネルギー消費と筋力発揮の仕方、二つの理由によって起こること
- パンプアップは筋肥大に必ずしも必要ではないこと
- 筋肥大を目的にパンプアップさせる場合は8~10RM程度の負荷で行うこと
筆者はパンプアップ、大好きです。
やはり筋トレを「やった感じ」がするのはモチベーションアップに大切だと考えています。せっかくですから、より有効にパンプアップさせて効率的な身体作りをしたいものです。
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